恥の多い生涯を送っています

太宰治をこよなく愛する読書家の峻が綴る日記です。

自分から逃げるのもうやめなよ

こんばんは。

峻です。



今日の「作品」×【テーマ】はこちら。

 

「女生徒・太宰治」×【自分に素直に生きる】

 

なんとなく日々を過ごす中で、

周りに流されることが多いなと感じている人。

目標や夢を持って生きたい人。

納得感を持ってキャリアを選択できていない人。

 

自分に素直に生きるヒントをお届けします。

 

明日から自分の人生を自分の選択で生きられるように。



以下、引用

 

私の肉親関係のうちにも、ひとり、行い正しく、固い信念を持って、理想を追及してそれこそ本当の意味で生きているひとがあるのだけれど、親類のひとみんな、そのひとを悪く言っている。馬鹿あつかいしている。私なんか、そんな馬鹿あつかいされて敗北するのがわかっていながら、お母さんや皆に反対してまで自分の考えかたを伸ばすことは、できない。おっかないのだ。小さい時分には、私も、自分の気持とひとの気持と全く違ってしまったときには、お母さんに、
「なぜ?」と聴きいたものだ。そのときには、お母さんは、何か一言ひとことで片づけて、そうして怒ったものだ。悪い、不良みたいだ、と言って、お母さんは悲しがっていたようだった。お父さんに言ったこともある。お父さんは、そのときただ黙って笑っていた。そしてあとでお母さんに「中心はずれの子だ」とおっしゃっていたそうだ。だんだん大きくなるにつれて、私は、おっかなびっくりになってしまった。洋服いちまい作るのにも、人々の思惑を考えるようになってしまった。自分の個性みたいなものを、本当は、こっそり愛しているのだけれども、愛して行きたいとは思うのだけど、それをはっきり自分のものとして体現するのは、おっかないのだ。人々が、よいと思う娘になろうといつも思う。たくさんの人たちが集まったとき、どんなに自分は卑屈になることだろう。口に出したくも無いことを、気持と全然はなれたことを、嘘ついてペチャペチャやっている。そのほうが得とくだ、得だと思うからなのだ。いやなことだと思う。早く道徳が一変するときが来ればよいと思う。そうすると、こんな卑屈さも、また自分のためでなく、人の思惑のために毎日をポタポタ生活することも無くなるだろう。



自分の個性みたいなものを、本当は、こっそり愛しているのだけれども、愛して行きたいとは思うのだけど、それをはっきり自分のものとして体現するのは、おっかないのだ。人々が、よいと思う娘になろうといつも思う。

なんて切ない心の声なんだ、と僕は胸を打たれました。

幼少期、僕の母の口癖は「私の言う通りにしていればいいの。」でした。

宿題は親が言った答えを写して書く
暗記できない問題は友達にこっそり教えてもらう
とにかく習い事から何から何まで自分の意思を持って行っていたことは1つもないといっても過言ではありませんでした。
唯一熱中していたのはゲームでした。
ですが、これも自分がやりたくてやっていると言うよりかは友人たちがゲームをやっていて、それに合わせてやっていました。
人生の半分以上はそんな人の意見や思いに従って生きてきたと言っても過言ではありません。


なんとなく大学に入ったのも自分がバンドマンとして夢を追いかけると言う進路を諦めていたのではっきりいって自分の意志は尊重されていません。

ですので、大学入学後勉強に身は入らず、めちゃくちゃ面白くなかったと同時に周りの大学生も授業に身が入っていないとりあえず入学したと言うような人が多くて驚いたと言うのも正直なところです。
僕の親はとっても優しい人たちです。
特別な問題はない、普通の家庭です。(父はアル中ですが)


僕は個人個人が自分自分のキャリアについて真剣に向き合う機会が、子供のうちから多く用意されており、
ひとつひとつの選択が親の言う通りや周りの友達がやっているからと言う理由ではなくて
自分自身がこう思うから、と納得して選んで進んでいける道にたどり着けるような社会になってほしいと考えています。

 

しかし、太宰の女生徒のように周りの大人達は何か言ってきます。
一筋縄ではいかいきません。

僕が長期インターンシップに参加していた時に教育系のNPO法人に就職することを考えてると一言言ったときには
自分の上司たちには「気が狂ったのか。よせ。」と罵られ猛反対を受けました。
周りの大人たちは自分の追いかけた夢に素直になっているということよりも
自分が正しいと思った価値観を押し付けることによって相手を救おうと言うような動きをしてしまう人が多いのかな?と思います。
思いやりがある人ほど、やめておけという言葉をかけてきます。

 

環境に負けてはいけません。環境変えてください。
ネットに接続すれば自分に素直に生きていて、独特なキャリアを描いている人がたくさんいます。
今やステレオタイプにハマらずに自分らしく生きる道を模索し
自分らしく生きていくことが当たり前となりつつある事は素晴らしいと思います。
いまだに転職回数が多いと言うような社会にはびこっているのは自分の納得するキャリアを自分の力で切り開く力がいまいち学生の間にないからではないでしょうか?
飲み屋で会社の愚痴ばかり言ってる人が多い多いのには自分の納得するキャリアを自分の力で歩いている感覚がなくて、ただ自分を納得させるために自分をごまかして生きていった結果生まれたネガティブなパワーが働いてしまって口から愚痴がこぼれ出てしまっているのではないでしょうか?

 

辛辣なことに(そして素晴らしいことに)僕たちが向き合う現実が1つ1つ積み重なって今があります。
自分の気持ちをごまかしたり自分から逃げているうちはずっと辛いままだと思います。

たった1回でもいいので自分自身との対話の機会を設けてほしいなと思います。

さあ、紙とペンをもって5分でもいいので今の自分の想いをぶちまけてみてください。


きっと今この瞬間から自分の想いに気づくことができるはずだから。




それでは、素敵な夜を。



おやすみなさい。